ボルダリング

着地時の足首の怪我の話。

投稿日:2017年5月6日 更新日:

外岩で起こる怪我の多くは”足関節の内反捻挫“です。
外岩でのボルダリングは、マットが引き詰められたジムとは違い、いくつかのクラッシュパッドが並べられた所に着地します。

また下地は斜面になってたり、岩が飛び出していたりと決して平面ばかりでは有りません。

当然、着地の際の怪我のリスクも高くなります。

 

捻挫とは靭帯損傷を指し、内反とは身体の動きを指し、足底を内側に捻る動きを指します。

 

程度によりますが、足関節にこの動きを強制した場合、前距腓靭帯・踵腓靭帯・二分靭帯・腓骨筋群へのダメージが懸念されます。

一般的な内反捻挫では前距腓靭帯の損傷が多く、さらに捻ると二分靭帯を損傷し、踵接地にて内反力が加わると踵腓靭帯を損傷すると言われています。

 

発生機序

  • 足部に強い底屈力と内反力が加わり発生。前距腓靭帯、二分靭帯の損傷が多い。

クライミング中では、つま先から着地して、マットの隙間や傾斜により発生が多いです。いわゆるグネった状態。

  •  踵接地時に背屈力と内反力が加わると踵腓靭帯の損傷が多い。

 


主な症状

  • 受傷時、足関節外側に痛みや痺れた感じがある。
  • 足関節外側に熱感、発赤、腫れがある。

(足関節周辺は血管網が発達している為、靭帯損傷をしていなくても内出血が出現する場合があります。)

  • 損傷した靭帯に圧痛がある。

 

治療法

  • 安静、アイシング、圧迫、挙上。いわゆるRICE処置にのっとり行います。

患部を安静にし、冷やして圧迫する事により腫れを最小限にするのが大切です。また、患部を高く上げる事により拍動痛や腫れを抑えます。

  • 固定

テーピングなどで足関節を直角なおかつ外反(足底を外側に向ける)を強制させる肢位で固定する。

画像のテーピング方法は実際に私が外岩に行った際に応急的に行った巻き方です。

内反捻挫のテーピング方法は様々ありますが基本的な固定肢位は同じです。

使用するテーピングの太さは38mmが理想ですが、手首に使用する25mmしかない場合はそれで巻いちゃいましょう。

後療法(リハビリ)

  • 固定期間中

足関節の等尺性運動(関節の動きが出ない範囲で力を入れる。)

また、固定されていない関節はしっかり動かす事も大切です。

  • 固定除去後

等尺性運動等張性運動(一定の力を入れ実際に関節を動かす。)→抵抗運動(軽めの筋トレ)の順で行っていく。

再受傷防止の為には外反方向への筋トレがかなり重要です。ゴムチューブなどを用いてしっかり行いましょう。

 

足関節捻挫の急性処置を誤ったり、たかが捻挫と軽視したりすると、関節の不安定性が残りいわゆる「捻挫がクセになる」状態となるため注意が必要だと言えます。

上記の事はあくまで応急的な事項です。靭帯損傷でなく、靭帯付着部に裂離骨折を生じることもある為、早期に整形外科へ受診し、しっかり治療する事をお勧めします。

 

怪我なく楽しくクライミングを楽しむのが一番ですが、いざという時に知識があるか無いかは大きく違います。

 

今日もエンジョイクライミングでいきましょう。

 

 

では。

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